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AIバブルなのか、それともインフラ投資なのか

2022年、ChatGPTが登場しました。

最初に触れた時、

「これは世界を変えるかもしれない」

と感じた人も多かったと思います。その後、AI関連市場は急速に拡大していきました。

GPU。

HBM(高帯域メモリ)。

高速通信。

データセンター。

そして次は、冷却設備。

最後は、電力。


AIの計算能力が上がるほど、このように新しい課題が次々に現れます。そして市場は常に、

次のボトルネックは何か?

を探そうとしています。もちろん、その熱狂を見ていると、

「これはAIバブルなのではないか」

と思う瞬間もあります。実際、株価だけ見れば、かなり急激に上昇している企業も少なくありません。

ですが一方で、私は単純に「ただのバブル」とも言い切れない感覚があります。

なぜなら今回のAIブームは、単なる流行というより、

「巨大なインフラ投資」

にも見えるからです。

目次

AIは、ソフトウェアだけでは動かない

AIというと、多くの人はまず、ChatGPTのようなサービスを思い浮かべるかもしれません。

ですが、その裏側では、膨大なインフラが動いています。

AIは、単なるソフトウェアの話ではありません。莫大な計算能力を支えるための、

「巨大な物理インフラ」

でもあります。

最近は、NVIDIAばかりが注目されがちです。もちろん、GPUはAI計算の中心です。

ですが実際には、GPUだけではAIは動きません。

例えば、

  • HBM(高帯域メモリ)
  • 高速ネットワーク
  • 光通信
  • パッケージ技術
  • 電力インフラ

など、多くの技術が必要になります。

特に最近は、「AI向けGPUを大量に並べる」方向へ進んでいます。

すると今度は、

  • 消費電力
  • 発熱
  • 通信速度
  • データ転送

などが大きな課題になります。

つまり現在のAI投資は、単に“高性能GPUを作れば終わり”ではありません。

半導体業界全体を巻き込んだ、巨大な設備投資になっているのです。

私が今のAI相場に感じている違和感

もちろん私は、AIそのものを否定しているわけではありません。実際、AIによって社会は大きく変わり始めていると思います。

ですが最近、市場を見ていると、少し気になることもあります。

例えば、

「AI関連」

というだけで、株価が急激に上昇する企業も増えてきました。

もちろん、本当に重要な技術を持っている企業もあります。

ですが一方で、

  • 何を強みにしているのか分かりにくい
  • 実際に利益が出る構造が見えにくい
  • AIとの関係が曖昧
  • “将来性”だけが先行している

ように感じる企業もあります。


私は以前、仮想通貨ブームや投資セミナーの熱狂の中で、

「未来の夢」

だけが大きく語られる空気を何度も見てきました。

もちろん、今回のAIはそれとは全く違う部分もあります。

実際に、

  • GPU不足
  • HBM不足
  • データセンター投資
  • 電力問題

など、現実の需要も存在しています。

ですが市場が熱狂し始めると、人はどうしても、

「AI関連なら何でも伸びる」

と思いたくなる。

そしてその空気は、時として、

「本当に必要なのか」

という視点を弱くしてしまいます。

AI相場はハイプなのか

こういう時、私は技術開発をしていたときに何度も聞かされた

「ハイプサイクル」

を思い出します。

新しい技術が登場した際に、世間の期待値は短期間でピーク、つまり「ハイプ(Hype)」に達します。

その後、一度幻滅期を経て、今度はゆっくりジワジワとその技術本来の期待値が成長していく、

この過程をモデル化したものです。

この「ハイプ(Hype)」の考えは、私がテック投資について考えるとき、大変役に立っています。


熱狂と現実は、同時に存在している

今のAI相場を見ていると、

私は、

「熱狂」「現実」

の両方が同時に存在しているように感じています。

「AI関連」という言葉だけで大きく株価が動く、将来の期待だけで、まだ利益がほとんど出ていない企業へ大量の資金が流れ込むといった現象です。

そういう光景を見ると、「これは行き過ぎ(ハイプ)か」と思うこともあります。

ですが一方で、前章でも触れましたが現実世界では実際に、

  • データセンター建設
  • GPU不足
  • HBM不足
  • 電力確保
  • 冷却設備増強
  • 通信インフラ投資

などが起きています。つまり今回のAIブームは、

単なる“期待先行のテーマ株相場”だけでは説明しきれない

部分もあるのです。

例えば、AI向けGPUを大量に並べると、今度はGPUそのものより、

  • 電力
  • 発熱
  • 通信速度
  • データ転送
  • メモリ帯域

などが問題になってきます。

すると今度は、

  • HBM
  • 光通信
  • ネットワーク
  • 電力インフラ
  • 冷却技術

という順序で、さまざまな分野へ投資が広がっていく。

つまり現在のAI投資は、単に「AIソフトウェアが伸びる」

という話ではなく、

「社会全体のインフラ投資」

にも見えるのです。

もちろん、だからといって、

「AI関連株は永遠に上がり続ける」とは思っていません。


半導体業界では、過去にも何度も、

「未来を変える」と言われた技術が、過剰投資によって崩れたことがありました。

ですが今回のAIについては、少なくとも今の時点では、

「本当に足りていない」

からこそ、莫大な投資が起きているようにも見えます。


だから私は今も、「ただのAIバブル」と単純に決めつけることはできず、

「これは本当に巨大なインフラ投資なのか」

を考え続けています。

半導体業界は、何度もサイクルを繰り返してきた

もちろん私は、AI関連市場がこのまま永遠に成長し続けるとは思っていません。

なぜなら半導体業界は、これまで何度も大きなサイクルを繰り返してきたからです。


需要が急増する。

企業が巨額の設備投資を行う。

供給能力が増える。

今度は供給過多になる。

価格が崩れる。

投資が止まる。

再び供給不足になる。


半導体業界では、この流れが何度も繰り返されてきました。


特にメモリ業界は、その影響が非常に大きい分野です。

需要が強い時は、

「メモリが足りない」

と言われる。ですが数年後には、

「作りすぎた」

と言われる分野です。


実際、半導体市場では過去にも、

  • PCブーム
  • スマートフォンブーム
  • 仮想通貨マイニング
  • コロナ禍での特需

など、さまざまな成長局面がありました。

そしてそのたびに、

「これは果てしなく成長する」

と言われながらも、最終的には供給過多や在庫調整が起きてきました。


だから私は今も、

「AIだからずっと上がり続ける」

とは思っていません。

むしろ、

  • どこまで設備投資が増えるのか
  • どこで供給過多になるのか
  • どの分野が最後に崩れるのか
  • 本当に利益を残せる企業はどこか

を強く意識しています。

繰り返しになりますが、今回のAI投資は、過去とは違う部分もあります。

例えば現在は、

  • GPU
  • HBM
  • 電力
  • 通信
  • データセンター

など、複数のインフラ需要が同時に拡大しています。

つまり単なる一時的ブームではなく、

社会全体の構造変化へ繋がっている可能性もある。

だからこそ私は、

「AIだから買う」

のではなく、

「どこに本当のボトルネックがあるのか」

を考え続けたいと思っています。

未来を正確に当てることはできない

もちろん、AIバブルがこのまま永遠に続くとは思っていません。

過熱しすぎたマーケットに、大きな調整が来ることを肝に銘じておかなければなりません。ですが少なくとも今は、

「なぜここまで巨大な投資が起きているのか」

を、自分なりに理解しようとしています。


FXで大損した頃の私は、

「なぜ価格が動いているのか」

を、ほとんど理解できていませんでした。

ですが今は、

  • なぜGPUが必要なのか
  • なぜHBMが重要なのか
  • なぜ電力問題が起きるのか
  • なぜ高速通信が必要なのか

を、自分なりに考えることができます。

だから私は今も、

「AIバブルかどうか」

を単純に決めつけるのではなく、

  • なぜ必要なのか
  • どこに需要があるのか
  • 何がボトルネックになるのか
  • 誰が利益を取り続けるのか

を考えながら、

「これは本当に巨大なインフラ投資なのか」

を、見続けたいと思っています。

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