MENU

暴落の中で、私は何に賭けたのか

目次

― AMDを買い、Blockを買い戻さなかった理由 ―

前回の記事「ウクライナ侵攻と利上げ。私はなぜエヌビディアとマイクロンを売ったのか」では、2022年にウクライナ侵攻と利上げを受けて、私がリスクヘッジのためにエヌビディアやマイクロン、ブロック、そして一部の投資信託を売却した話を書きました。2021年末の株価と比べて大分下げてしまいましたが、この株価下落局面は長びくと思ったからです。

また、その前の記事「私はなぜマイクロンを持ち続けられたのか」では、半導体株を長期保有する中で考えていたことについて書いています。

しかし、私は市場から撤退しようとしていたわけではありません。

むしろ逆です。

私は、3月の大暴落に焦る気持ちを抑えつつ、

「次にどこへ投資するか」

を考えていました。

市場が悲観に包まれている時こそ、将来大きく成長する企業を安く買える可能性があります。

私は売却した資金を使って、ポートフォリオ全体を見直そうとしていました。

私は投資信託を見直した

2022年、私は保有していた投資信託の一部を売却しました。

ファンドがここまで下がるのであれば、個別株はさらに大きく下がる可能性があります。

逆に言えば、相場が回復した時には個別株の方が大きく上昇する可能性もあります。

私はそのリターンを取りに行こうと思いました。

売却したのは、

  • グローバルエクスポネンシャルイノベーションファンド
  • グローバルプロスペクティブファンド
  • グローバルESG成長株式ファンド

一方で、

  • USマイクロ成長株式ファンド
  • ティーロウプライス米国成長株式ファンド
  • Gハイクオリティ成長株式ファンド
  • キャピタル世界株式ファンド(分配金ファンド)

は保有を続けました。振り返ってみると、

  • 未来の期待、
  • テーマ、
  • ストーリー

への比重が高いファンドは売却し、

  • 実績
  • 利益
  • 競争優位

がある企業のファンドを残しました。

私は成長株への投資をやめたわけではありません。

むしろ、これからも世界を変えるのは成長企業だと思っていました。

ただ、利上げ局面では、

「夢や期待だけで買われている企業」

よりも、

「すでに利益を生み出している企業」

の方が強いのではないか。

そう考え、「夢」から「実力」へ、ほんの少し寄せたのです。

振り返ると、売却したファンドと保有を続けたファンドでは、その後の成績に大きな差が生まれました。

しかし、それは結果論です。

当時の私は未来を知る由もありません。

ただ、自分なりの仮説に基づいて判断しただけです。

この話は、また別の記事で詳しく振り返りたいと思います。

AMDは突然見つけた銘柄ではなかった

2022年、半導体株を売却したお金で、マイクロン、エヌビディアは買戻しました。ファンドの売却で得たキャッシュで購入したのがAMDです。

実はAMDとの出会いは2022年ではありません。

私は2019年にザイリンクスという会社へ投資していました。

ザイリンクスはFPGAと呼ばれる半導体を得意とする会社です。

FPGAとは、製造後でも回路を書き換えることができる特殊な半導体技術です。

用途に応じて柔軟に機能を変更できるため、

通信機器

データセンター

産業機器

防衛分野

など幅広い用途で使われています。

私は半導体エンジニアとしての経験から、この技術に大きな可能性を感じていました。

そして2020年。

AMDがザイリンクスを買収すると発表します。

私はその後、そこそこ利益が出ていたザイリンクス株を売却しました。

しかし、AMDへの興味はむしろ強くなりました。

CPU。

GPU。

そしてFPGA。

AMDは単なるCPUメーカーではなくなった。

そう感じたのです。

私は、

「いつかAMDの株価は大きく評価されるのではないか。」

そんな仮説を持ちながら、ずっと監視を続けていました。

半導体への確信は変わらなかった

2022年当時、市場は非常に悲観的でした。

しかし私は、

クラウド

データセンター

AI

といった流れが終わるとは思っていませんでした。

むしろ長期的にはさらに成長すると考えていました。

私は既にエヌビディアとマイクロンを買い戻していました。

しかし、それだけでは不十分だとも感じていました。

エヌビディアはGPU。

マイクロンはメモリー。

一方でAMDは、

CPU

GPU

データセンター

という別の成長軸を持っていました。

私はAMDを買うことで、

半導体ポートフォリオをより厚くしながら、

「リスクも分散できる」と考えました。

私はAMDを「エヌビディアの代用品」として見ていたわけではありません。

むしろ、半導体業界全体の成長に賭けるための新しい選択肢として見ていました。

半導体という巨大な成長テーマに対するポートフォリオを強化するためでした。

なぜBlockは買い戻さなかったのか

当時、私はSQ(現Block)も保有していました。

フィンテックの将来性には期待していました。

キャッシュレス決済が拡大していくことも疑っていませんでした。

しかし私は買い戻しませんでした。

理由は、限られた資金をどこへ配分するかを考えた時、決済システムよりも半導体を優先したからです。

そしてもう一つ理由がありました。

私は当時、フィンテック企業よりも、仮想通貨そのものの方が大きな可能性を持つのではないかと考えていました。

Blockは決済インフラを提供する企業です。

一方でビットコインやイーサリアムは、新しい金融システムそのものを作ろうとしていました。

もちろん、どちらが正しかったかは分かりません。

しかし2022年当時の私は、

半導体と仮想通貨により大きな未来を感じていました。

そのため、Blockを買い戻すという選択はしませんでした。

Beyond Meatへの投資

2022年、私が投資したのはAMDだけではありませんでした。

Beyond Meatという会社にも投資しました。

実は私は昔から、社会を良くする企業にも投資したいという思いを持っています。

Beyond Meatは植物由来の代替肉を開発する企業です。

もし代替肉が普及すれば、

温室効果ガスの削減

土地利用の効率化

水資源の節約

などにつながる可能性があります。

当時の私は、その未来に期待しました。

仕事でも環境やサステナビリティに関わっていたこともあり、社会課題を解決する企業を応援したいという気持ちもありました。

しかし結果は思うようにはなりませんでした。

普及は予想より進まず、業績も悪化。

私は2026年1月、購入時の10分の1以下の価格で損切りしています。

投資としては失敗でした。

しかし今でも、

「社会課題を解決する企業に投資したい」

という考えは変わっていません。

むしろこの経験から、良い理念と良い投資は必ずしも一致しないことを学びました。

投資とは未来への仮説である

振り返ると、AMDへの投資はポートフォリオの補強のみならず色んな意味で良い結果になりました。

一方、Beyond Meatへの投資はうまくいきませんでした。

Blockは買い戻しませんでした。

しかし、どれも同じ考え方から生まれた判断でした。

私は未来が変わると思ったのです。

AMDは技術の進化と、

Beyond Meatは社会の変化。

Blockを見送ったのは、半導体と仮想通貨の方により大きな可能性を感じたからです。

投資をしていると、どうしても結果だけで判断しがちです。

しかし実際には、未来は誰にも分かりません。

だからこそ大切なのは、

その時点で自分なりの仮説を持つこと。

そして、その仮説に基づいて行動することだと思います。

2022年のポートフォリオ再構築は、

私にとって「未来に何を賭けるのか」を改めて考えた出来事でした。

そして振り返ると、

私は株を選んでいたようで、

実際には未来を選んでいたのかもしれません。

AMDの未来。

仮想通貨の未来。

そして社会課題解決の未来。

投資とは、結局のところ未来への仮説なのだと思います。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

目次